水辺の調査&生き物調査報告

<調査場所>羽村市根がらみ前水田周辺&多摩川
<開催日時>8月27日(土)7:00~8:00
<主催>生活クラブ運動グループまちにしたま地域協議会(福生市・羽村市・瑞穂町)

<全体状況>
以前より夏に同じ場所で行っている「生き物調査&多摩川の水調査」を今年も行いました。

今年の8月は、東京都心は31日間連続で30度以上の真夏日を観測し、 1カ月のすべての日が真夏日となるのは観測史上初めてということでした。
当日朝は曇りで、日差しの暑さは和らいでいました。前日に少し雨が降って草が湿っていました。

調査場所は近隣ではチューリップ畑としても知られている根がらみ前水田です。一画だけですが水田がなくなり整地されていました。水田を守ることも大変なようで、この先もっと水田が減ってっしまうのではと心配になりました。

2年前から活躍してくれている「虫博士」(小学6年生)が今年も参加しくれて、虫の名前を教えてくれました。

【川の水調査】
目視では多摩川の水は透明で流れも穏やかでした。
水質調査は多摩川の水を採水して、簡易的な調査キッド(パックテスト)による調査を行いました。COD(化学的酸素要求量)、アンモニウム態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素、りん酸態りんの5つの試薬で測定しました。試薬の数値はどれも「問題なし」の範囲内でした。
測定できる項目には限りがありますが、子どもたちと一緒に水を守るきっかけになればと思います。

当日の多摩川の様子

調査中

調査キッド 川の水を試薬の入ったパックにいれて色の変化を見ます

調査結果 (単位:mg/L)
2021年 2022年 2023年 評価目安
COD(科学的酸素要求量) 8以上 2~4 2 川なら0~5が望ましい
りん酸態りん(PO43--P) 0.02ー0.03 0.02 0.02~0.05 0.05未満はきれい 0.05~0.2は少し多い
アンモニウム態窒素(NH4+-N) 0.2ー0.3 0.2以下 0.2以下 0.2未満はきれい 0.5以上は少し多い
亜硝酸態窒素(NO2--N) 0.05以下 0 0.02以下 通常は0.02以下
硝酸態窒素(NO3--N) 0.2 0.2 2 通常は1~2前後 1未満は少ない

 

【生き物調査】
子どもたちは虫を見つけるのが上手です。そして虫を扱うのも上手です。
河川敷では、河原バッタ(体の一部が水色)、ハグロトンボ、シオカラトンボ、原っぱや水田に移動しながら、オニヤンマ、アジアイトトンボ、アマガエル、モンキチョウ、ショウジョウトンボ(真っ赤)、ショウリョウバッタ、アメンボ、オンブバッタ、黄色スズメバチ(ヤブカラシの花が好きだそう)などを見つけました。水田の間の用水路にはオタマジャクシがいました。付近の林でミンミンゼミが鳴いていました。

河原バッタ

アマガエル

ショウジョウトンボ

用水路にオタマジャクシ

オタマジャクシ