屋久島沖合での横田基地所属CV-22オスプレイの墜落について
2023年11月29日に鹿児島県屋久島の沖合で、米軍横田基地所属のCV-22オスプレイ1機が墜落する事故が発生しました。日本では初めての死亡事故で、未だに捜索が行われています。
オスプレイは、オーストラリアで今年8月にMV-22の墜落事故が発生し、搭乗していた23名のうち3名が死亡しました。また、日本では9月にわずか2週間足らずの間に4回、計6機のMV-22が予防着陸を繰り返すなど、トラブルが続いています。そのなかで発生した墜落事故でした。もし横田基地の周辺で事故が起こったらと想像すると恐ろしく、オスプレイの安全性に対する懸念は増すばかりです。
墜落事故発生後の政府の対応は、事故現場や基地周辺の住民の不安を増幅させています。事故当初は、墜落を不時着水と公表、また、早急に米側へオスプレイの飛行停止措置を求めなかったことには憤りを覚えます。
米軍については、付近住民の不安をよそに行方不明者の捜索に普天間基地所属のMV-22オスプレイと原子力空母カール・ビンソンを派遣しています。捜索活動とはいえ周辺住民への説明や配慮が十分にされたのか疑問が残ります。
国内に配備されているオスプレイは2023年11月29日時点で、米空軍が横田基地に6機、米海兵隊が普天間基地に24機、陸上自衛隊が木更津駐屯地に14機の合わせて44機だということです。また、日本に配備されているオスプレイとは別にアメリカ本土などから一時的に展開してくる機体もあります。このうち木更津駐屯地の14機は暫定的に配備されていて、再来年の2025年に、佐賀県に新たに開設される陸上自衛隊の駐屯地に移転する計画になっています。防衛省はさらに3機を陸上自衛隊に配備する計画です。また、米軍横田基地には来年、2024年ごろをめどに追加で4機が配備される計画です。
福生市に近い陸上自衛隊立川駐屯地でも、昨年11月にオスプレイの飛来・訓練計画が発表され、今年2月には初の自衛隊輸送機V22オスプレイの飛行訓練が行われ、その後も飛来・訓練が続いています。防衛省は陸自オスプレイについては事故の状況が明らかになるまでの当面の間はその飛行を見合わせることにしていますが、その後のことはわかりません。
福生・生活者ネットワークは、戦争の道具は市民生活の場に持ち込むな!という視点で、安心できる地域をめざし、2018年のCV-22オスプレイの横田飛行場への正式配備について反対をしています。この度の事故を受け、また、今後も続くオスプレイの配備計画にも断固反対します。
◆福生市では、11月30日に「横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会」により、次のとおり要請を行いました。