横田基地 新型コロナウィルス感染者情報がありません

市内の横田基地近くにある北関東防衛局横田防衛事務所

世界中で、そして日本、特に東京で深刻さを増す新型コロナウィルスですが、横田基地内の情報がありません。

横田基地の問題に関して、福生市は周辺市町と連携して要請などを行うことが多いです。

3月24日に横田基地周辺市町基地対策連絡会から防衛相(北関東防衛局)に、新型コロナウィルス感染症対策について照会しました。

北関東防衛局は情報提供として、在日米軍は健康保護態勢(HPCON)をC(チャーリー)に引き上げ、会議や訓練行事等の制限と、職場に勤務する人数の削減の検討や、業務及び日用品の購入等の必要な場合を除く自宅待機などの措置を実施しているとのこと。
「横田基地においても同様に、適切に対応しているものと考えています。」と、最後は頼りない感じのする文章で終わっています。

3月27日に、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会は、新型コロナウィイルス感染症の拡大防止について、横田基地内で感染者が発生した場合の通報などを求める要請をしました。

要請先 在日米軍横田基地大74空輸航空団司令官 北関東防衛局長 横田防衛事務所長

要請者 横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会(東京都知事、福生市長、昭島市長、立川市長、武蔵村山市長、羽村市長瑞穂町長)

要請内容 ①新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、迅速かつ万全な措置を講じるとともに、
措置状況について情報提供すること。
②感染が発生した場合は、直ちに通報すること。

この要請に対する返答はありませんが、3月30日に米国防総省は米軍の運用上の懸念から、個別の部隊や基地ごとの感染者数を公表しない方針を示しました。

それを受け、4月3日に再度、口頭での要請をおこないました。

毎年恒例で横田基地に対して総合的に要請を行っていますが、その令和元年度横田基地に対する要望書の事項に「感染症の拡大防止措置及び情報提供を行うこと」とあります。また、日米両政府は2013年、感染症を巡り、在日米軍と日本の衛生当局間の情報交換について覚書を交わしました。外務省は、新型コロナに対しても、各基地と自治体間で情報共有はできていると説明していますが、沖縄県などは不十分だと指摘しています。

米軍にとって軍隊内で感染症が広がることは大問題なので、厳重な対応をしているだろうと推測されていました。しかし、米軍の原子力空母セオドア・ルーズベルトで新型コロナウィルスの感染者が続出したニュースがありました。在日米軍基地でも感染者が確認されています。

今や感染者二十万人超に達した米国と直結しているのが横田基地ですので、安心はできません。しかし基地が「ブラックボックス」であるなら、知ることができない私たち住民はますます不安を感じます。

横田基地が、私たちが懸命に取り組むコロナ対策の「抜け穴」にならなければいいのですが。在日米軍基地の孕む危険性の一つをコロナウィルスが浮かび上がらせました。