【政策紹介①】私たちの飲み水をPFASから守る!
みんなで作った 福生ネットの2023政策を、少しずつ紹介していきます!
■ いのちを育む「食」「農」「環境」を守る
<環境>
- 気候変動を止めるために循環型社会への転換をすすめる
- グリーンベルトなど地域の自然に配慮し生物多様性を守る
- 河川や地下水を汚染から守り、安全な水が水道や地域環境へ供給されるようにする
- 身近な化学物質を減らし、せっけんなど環境にやさしい物の利用を促進する
去る3月17日(金)、小金井・生活者ネットワークが「小金井の水連絡会」と「NPO法人エコメッセ」との共催で実施した「私たちの水は安全⁈~永遠の化学物質、有機フッ素化合物(PFAS)地下水汚染~」という学習会に参加してきました。
PFAS(ピーファス)とは、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物と呼ばれる、有機フッ素化合物の総称です。中でも多く使用されてきたのがPFOS(ピ―フォス)とPFOA(ピ―フォア)で、テフロン加工のフライパンや食品包装紙等にも使われてきましたが、火災を瞬時に消し止める泡消火剤にも使われるようになりました。
米軍が航空機事故に備えて、基地の敷地内でこの泡消火材を使った訓練を定期的に行なっていますが、周辺で地下水への汚染等が問題になっています。
多摩地域でも、現在高濃度に検出された34本の飲料水用の水源井戸が取水停止されています。
問題なのは、日本で規制がされるのが遅かったことと、汚染源が日本の工場等なのか、基地なのか調査が進んでいないことです。
アメリカでは、当初定められた規制値がPFOS+PFOAで70ナノグラム/lでしたが、現在は、PFOSは0.02ナノグラム/l・PFOAは0.004ナノグラム/lとさらに厳しい値に改定され、高性能の浄水器の設置など対策が進められています。しかし日本では、50ナノグラム/lという規制値が最近定められたばかりで、井戸の水質調査の基本項目に入っていないことや、日米地位協定があるために基地内の調査をすることが出来ない状態です。
また、PFOS・PFOAの危険性が明らかになったために代替物質としてPFHxS(ピーエフヘクスエス)というものが使われ出しましたが、これも後から危険性が指摘され、PFASの中の一つとされています。 PFOS・PFOAは活性炭に吸着させて浄水しますが、この代替物質PFHxSは分子が小さいので、活性炭でも浄化できないものであることがわかってきました。
化学物質の使用に際しては、便利な作用のみを見て使用を始める前に、安全性の確認をしていく体制が必要です。
命に直結する「水の安全」を確保するため、調査の実施を求めていくことや、日米地位協定の改定など、自治体として訴えていくことも重要で、福生市へも働きかけていきたいと考えます。(会員 阿南)