「食と農業のこれから」を考える
東京・生活者ネットワーク
「2026新春のつどい」
(1月26日 快・決いい会議室にて)
「どうする 食と農業のこれから~令和の米騒動とその処方箋~」
基調講演では、講師の山田正彦さん(元農林水産大臣・弁護士)から、米を取り巻く現状についてお話を聞くことができました。
2024年の8月に「南海トラフ地震臨時情報」の発表を受け、小売店の棚から一気に米がなくなり、全国的な米不足となりました。
山田さんによるとそもそも2021年からコメの消費量は生産量を上回っていて、2023年には生産661万トンに対し、消費が705万トンとなるなど米不足が続いていました。山田さんは農水省の発表していた作況指数(単位面積当たりの収量)が誤りであったり、高温やカメムシの影響でくず米が増えたりしたことが原因ではないかと考えています。本来、日本の水田は1,200万トンの米の生産力があるのに、減反政策で生産量は680万トンに落ち込んでいます。生産能力があるにもかかわらず、米国からの圧力により毎年77万トンの米を輸入しています。
日本の食料自給率は1960年には約80%と言われていましたが、2022年には38%とおよそ半分になっています。種と肥料についても海外依存度が高いので、実際には10%にも届かないくらいともいわれています。異常気象や戦争により物流が停止した場合など、日本では餓死者が出るおそれがあります。こうしたことに対して、最低1年分は備蓄が必要だとのお話でした。
また、山田さんは、すべての農業者に対し、戸別所得補償を実施するべきだと考えています。農業を始めたいと思っている若者もいますが、農家の時給は「10円」とも言われていて、農業で食べていくにはハードルが高い部分もあります。持続可能な農業を実現するために、国への補償の呼びかけについても、農業従事者だけが訴えるのではなく、消費者である私たちが関心を持ち、訴えていく必要があると感じました。
