選挙はワクワクするイベント!新春のつどい報告
東京・生活者ネットワーク主催 2023新春の集い 2023年1月31日 中野サンプラザにて
第1部基調講演: 「参加型デモクラシーある社会を目指して」
講師:能條桃子さん (一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN 代表理事)
講師の能條桃子さんと三原智子。能條さんは24歳、慶應義塾大学院経済学研究科 修士2年です。
一般社団法人「 NO YOUTH NO JAPAN」代表理事のほか、「FIFTYS PROJECT」代表も務めています。
投票率80%の国デンマークへ留学
能條さんは、投票率80%を超えるデンマークへ留学しました。デンマークでは選挙はワクワクするイベントでだったといいます。能條さんも同年代の若者たちと選挙ボランティアを経験、とても楽しかったそうです。
選挙では、いろいろな形で討論会が開かれたり、テントを建ててそこに集まって話をしたりします。2019年のデンマーク国政選挙では、気候変動が大きな争点になっていました。
日本の有権者は受け身であるとを感じました。デンマークと日本では教育へのコンセプトの違いがあります。日本は社会に出て役に立つことを身につけることを重視しているようですが、デンマークの教育では、この社会の民主主義䛾の担い手を育てるというメッセージを感じました。民主主義の土壌から日本との差があります。
参加型デモクラシーのある社会
女性や若い政治家も多いデンマークで選挙運動に関わる中で、声をあげて動けば政治を変えられることを実感しました。
社会がよくなるために「参加型デモクラシー」が社会に必要です。誰かに任せておかないで、みんなで政治や社会に参加することが大切です。
わたしたちの社会「パブリック」(公共)を大事にし、学校、職場など身近なコミュニティを変えていくこと。それが国を変えていくことにつながっていきます。
U30世代の声が届く社会へ
ここ25年間を見ると、若い世代の投票率ずっと低いままです。この日本で育つと選挙に行かなくなってしまいます。若者の政治参加を促す団体「NO YOUTH NO JAPAN」を立ち上げました。
目指すのは「若者が声を届け、その声が響く社会」です。
参加型デモクラシーをカルチャーにし、U30(アンダーサーティー 30歳以下)世代が政治や社会を知って、スタンスを持って、行動する入り口をつくることをミッションにしています。そして、多様性を認め合い、みんなで、ワクワク感を大切に活動しています。
情報をとどけるためにインスタグラムメディアの運営をしています。フォロー10.5万人います。シェアしてもらったときにクールと思えるようなものを発信しているそうです。
U30世代がつくる政治の教科書として「YOUTH QUAKE]という本の出版もしました。
昨年の参議院選挙でも様々な発信をしてきました。
U30世代の意識調査もしています。
投票すると回答した人は54.5%ですが、社会に課題が多いと考える人は約6割、将来に漠然とした不安を持つ人が55%います。問題を感じても投票で変えられると思えない社会になっているようです。
FIFTYS PROJECT
能條さんが気になるテーマは ジェンダー平等と気候変動です。
女性が立候補できるようになって75年。議員の数は増えていません。
「政治分野のジェンダーギャップをわたしたちの世代で解消」を目指し、FIFTYS PROJECT(フィフティス プロジェクト)も立ち上げました。次のような活動をしています。
①立候補する20代30代増やす、つなぐ、ささえる、可視化する
②ボランティアなどへの参加を促し、未来の立候補者を増やす
今後の政治の問題点
①長期的な視野の欠如
ケア、自然保護、人権の軽視、財政民主主義の機能しない政府など長期的な視野が欠如しています。これからの社会をつくっていく若い人の視点が必要です。
問題意識のある人に議員になってもらいたい、今の議員は今がいいと思っているようです。
②不健康 風通しの悪さ
声をあげたら変えられると思えない。一回決まったら通ってしまう。
当事者不在で、多様性に欠ける意思決定の場となっている。例えば緊急避妊薬の必要な人が会議に出ることができないなど。
森喜朗の女性蔑視発言への抗議で署名を集める
当時オリ・パラ大会組織委員会の森喜朗会長が「女性が入る会議は時間がかかる」発言で問題になりました。この時の抗議のオンライン署名活動の呼びかけ人が能條さんたち「NO YOUTH NO JAPAN」でした。森さんへ個人の攻撃ではなく組織の問題として扱い、任命責任や、再発防止、女性理事を4割にすることを求めました。
署名活動で問題を可視化させたことで、代表も変わり、声を上げればちゃんと届き変えることができた経験でした。
「男女平等のための長い列に加わる」
森さんへの抗議署名活動で、記者から取材を受けたが女性記者が多かったそうです。
能條さんの学びとして、ジェンダー問題は、自分たちの世代だけでなく長く続いてきた活動であり、次の世代にもつなげていくという学びがあったと話されていました。
第2部 交流会
2部の交流会では、来賓や統一地方選候補予定者の紹介などがありました。
三原智子も参加し、他候補予定者とともに元気にスピーチしました!
選挙はワクワクするイベント!まずは4月の統一地方選でワクワクしましょう!