2022年11月30日 / 最終更新日 : 2023年1月2日 fussa トピックス

令和5年度予算に関する要望書を市長へ提出

福生ネットでは、日々の活動や、市民のみなさまの声をもとに次年度の予算についての要望をまとめ、提出しています。
今年も11月1日に加藤市長に面談し、７８項目の予算要望を提出しました。

市議会議員の三原智子と福生ネット会員で　加藤市長に予算要望を提出しました。

市長との面談では、「子ども真ん中社会」についての話題や、女性議員がもっと増えてほしいこと、日本語が十分理解できない外国ルーツの子どもへのサポートの必要性、熊川駅のバリアフリー化への取り組み状況、一人暮らしの高齢者への支援の課題、プラごみ減量の取り組み、航空機事故への対応などについてお話しました。全要望については各項目ごとに詳しく検討していただけるとのことです。

以下に要望の全項目をご紹介します。

（1）大事なことは市民参加で決めるしくみをつくる！
1	18歳成人となり、若者への社会参加の啓発の意味もこめ、若者の意見を積極的に取り入れるために「若者議会」などのしくみをつくる。 ※若者議会　例）愛知県新城市HPより　新城市若者議会は「新城市若者条例・新城市若者議会条例」に基づき、平成27年4月1日に設置。若者が活躍できるまちにするため、若者を取り巻くさまざまな問題を考え、話し合うとともに、若者の力を活かすまちづくり政策を検討しています。予算提案権を持ち、予算の使い道を若者自らが考え政策立案します。さらにそれを市長に答申し、市議会の承認を得て、市の事業として実施されます。こういう一連の仕組みやサイクルが、日本で初めて条例で定められています。
2	「こども基本法」に子どもの意見表明と多様な社会的活動に参画する機会が確保されることが明示されたこともあり、まちづくりへ子どもの意見を積極的に取り入れるためのしくみをつくる。
3	女性の意見を積極的に取り入れるために「女性議会」などのしくみをつくる。 ※女性議会　例）静岡県島田市HPより　男女共同参画啓発事業として、7月31日に「第8回島田市女性議会」を開催しました。当日は、市内在住在勤の高校生以上の女性6組・7人が登壇し、行政のDX化や医療費の現状、学校教育や歴史資源の利活用など、普段抱えている疑問や、提案などを発言し、市長や市幹部が答えました。模擬議会となりますが、市議会本会議にならって、参加者の質問や提案に対して、市長や幹部職員がお答えします。持ち時間は一人30分以内です。発言は、今後の市政運営の参考とさせていただきます。
（2）子どもも親も一人にしない子育て支援をすすめる
4	子育て世代包括支援センターについて、すべての妊産婦にその人にあったケアを充実させる。
5	子ども家庭支援センターにおいて、シングルマザーや低年齢の親などへ、一時保育などの支援をさらに充実させる。
6	「子どもの権利」について、広く市民に啓発活動を行うとともに、全課での理解を深める。
7	災害時や感染症拡大などの非常事態にあっても子どもの遊びの大切さを尊重し、積極的に対策に取り入れていく。
8	居場所としてのプレイパークを常設する。
9	学童クラブ・ふっさっ子の広場・学校等でのボランティアも含めた子どもに関わる人材及び市民に向け、特別な支援が必要な子どもへの接し方等の理解を進めるための学習の機会を設ける。
10	虐待についての相談や通報がしやすくなるようにコンビニやスーパー、駅など民間の人が広く利用するところなどで、緊急通報番号（189：いちはやく）の広報活動を行うとともに、子ども家庭支援センターでの相談受付についても周知に努める。
11	放課後や、親が帰宅してから、学校が休みの日などでも、子どものSOSや保護者からの相談に対応できる体制を整備するため、子ども家庭支援センターの開館時間の延長、または児童養護施設などへ時間外業務を委託し、24時間対応できるようにする。
12	子どもオンブズパーソン等の子どもの権利擁護・救済のための機関の設置。

（3）すべての子どもが豊かに学び合い生きる力をつける教育の推進
13	すべての子どもが「子どもの権利」について学ぶ機会をつくる。
14	いじめ防止対策や虐待防止対策として、暴力等から自ら心とからだを守る方法をロールプレイで体験できるＣＡＰなどの実践的な教育プログラムを導入する。
15	学校に行けない・行かない子どもたちへの学びの場のひとつとして福生第一中学校７組のさらなる充実。
16	セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ（SRHR　性と生殖に関する健康と権利）を学ぶために、小・中学校で専門家を講師に性教育の授業を行う。
17	全教職員に、性的少数者(LGBTＱ)に対する理解を深めるための研修を行う。
18	経済格差による教育格差を生まないための、無料で誰でも受けられる放課後学習などの学習支援のさらなる充実と広報。
19	一人ひとりを福祉的な視点で見守り、早い段階から課題解決に向けて対応できるよう、スクールソーシャルワーカーを全校に1人ずつ職員として配置する。
20	教育センターの臨床心理士を正規職員として採用することで、人材を安定的・継続的に確保することをさらに進める。
21	コミュニティ・スクールについてと、学校支援地域組織・学校支援コーディネーターについて、市民全体が理解を深められるような取り組みを行なう。
22	すべての子どもが学ぶ機会を確保するために、日本語を母語としない子どもたちが、基礎学力を身につけるための実践的な教育プログラムを、専門性を持ったNPO等との連携を深めながら進める。
23	日本語が十分に理解できない親の子どもの転入・新入学に際し、親に対して最初のインフォメーションとして渡せるガイドブックの作成や、親子で参加できる新入生ガイダンスの実施。就学時検診等で対象者を見つけ、そこにつなげる仕組みをつくる。
（4）自立のための若者支援をすすめる
24	中学卒業後も若者の自立を支援できるよう、課題把握のための若者の実態調査を行う。
25	若者一人ひとりの実情に合せた継続的な支援をするため「子ども・若者計画」の策定と「子ども・若者課」を新たに設置する。
26	若者サポートステーションとの連携と活用。
27	中高生や若い世代の市民が社会に出る前に、働く人の権利についての知識をキャリア教育の中に入れる。
28	若者の自立ために義務教育期間を終えても中学生までの基礎学力を学び直せる機会を、必要とするすべての若者に向けてつくる。
29	ヤングケアラーへの支援強化のため、実態調査の実施。

（5）障がいがある人もない人も共に生きる社会をつくる
30	自殺防止対策の一環で、市民にもに広くゲートキーパー研修を受ける機会をつくる。
31	よりよい社会を実現するため、障がい者雇用、男女共同参画、適正な労務基準に則った職場環境などに努力する事業者への評価ができるような政策入札を行う。
32	高齢者、障がい者、疾病などのケアラー(介護者)への支援を進めるため、相談窓口の設置と「ケアラー手帳」の作成と配付を行う。 ※ケアラー手帳とは、自分自身がケアラーであるという意識をもてるようにすること、ケアラーとサービスやサポートをつなぐことで、ケアラーの社会的孤立を防ぐことを目的にしている
33	８０５０問題やダブルケアなどの複合的な問題に対して一元的に対応する「断らない相談窓口」の設置と、福祉保健部と関連機関が連携して対応するしくみをつくる。
34	東京都のペアレントメンター事業についての周知と独自事業実施に向けた検討。 ※ペアレントメンターとは、自身の経験から発達障がいや病気の子を持つ親に寄り添い、共感できる立場から支援してくれる親たちのこと。相談支援に関する一定のトレーニングを受けているため、相談者に共感して心の支えとなるとともに、実用的な制度提案も行える。
35	熊川駅のバリアフリー化。
（6）高齢になっても安心して自分らしく暮らせるまちにする
36	ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の増加が見込まれている状況から、市民後見人養成講座を開催し、市民後見人の育成を行う。
37	ひとり暮らしや支援できる同居家族のいない高齢者が認知症となる場合の増加が見込まれている。家族だけでなく近隣住民などが見守り支え合えるネットワークを充実させる。近隣住民が認知症の心配がある高齢者について相談しやすいようにする。
38	交通弱者の現状を把握し、路線の見直しや増便などで福祉バスをもっと利用しやすくし、免許返納をしても移動手段が確保できるようにする。
（7）住み続けたいまちづくりを市民参加でつくる
39	市民からの要望が多く、高齢化や高齢による免許返納、脱炭素などの対策のためコミュニティバスの導入に向けての調査を行う。 ※福生ネットのアンケートから若い人や子どもからの要望もありました。
40	やさしい日本語の活用を進めるため、庁内でも表示に使用するなどの取り組みを引き続きすすめる。
41	多様な市民活動が活性化する支援を行う。
42	西口再開発の施設の中に市民の活動拠点となる市民サポート機能をつくる。
43	市民との協働について、市民と職員が一緒に学ぶ研修を行う。
44	公共施設の建設・改修の際には、平常時に市民が自由に使え、災害時に避難所などに有効活用できるスペースをつくる。
45	公共施設や公園等、市民が直接使用する場所についての建設や改修の際は、市民へ事前段階での充分な情報提供と意見聴取ができる場を設ける。
（8）性別にかかわらず「働く」「暮らす」を共に分かち合う社会をつくる
46	DV被害者への支援のさらなる充実。
47	ＤＶ被害者や加害者をつくらないために、子どものころからの啓発を行なう。
48	性別に関わらず全年代に向け、セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ（SRHR　性と生殖に関する健康と権利）について参加しやすい生涯学習の機会をつくる。
49	性的少数者（LGBTＱ）への偏見や差別をなくすため、市民への理解を広める学習の機会をつくる。
50	性的少数者（ＬＧＢＴＱ）への理解を深めるため、当事者による職員研修の実施。
51	東京都のパートナーシップ宣誓制度を有効活用し、福生市でもできることを広げていく。
52	多様な性を含めた男女平等推進条例の創設の検討をすすめる。
（9）貧困の連鎖を断ち、希望をもって学び、働き、生活できる社会をつくる
53	「福祉と就労の窓口」のさらなる充実。
54	消費者啓発や、カードや奨学金借り入れなどの債務、投資、家計のやりくりなどお金の知識を、子どもおとなも学習できる機会をつくる。
（10）いのちを育む「食」と「農」を守る
55	学校給食は、安心安全な食材にこだわり、遺伝子組み換え、ゲノム編集食品の疑いのあるもの、添加物、化学調味料などを使わない自然なものを使用する。特にパンや麺類などの小麦粉は国産にする。
56	原子力緊急事態宣言はいまだ解除されていない。給食食材の放射性物質の検査を、細かな数字まで測れる測定所に出し定期的に測定することで、安全性の確認を行う。
57	長期休暇中の子どもが健康的な食生活がおくれるように、希望する児童・生徒への給食提供や、学童クラブに給食を実施する。
58	フードマイレージやフェアトレード、食品ロスについてや、食と環境問題の関連など、食をめぐる状況を地球規模で考えられる食育を進める。
59	市民参加で地域の農業を守り地域の活性化をさらに図る。
（11）減災・防災対策には、福祉や環境の視点を優先する
60	防災に女性・子ども・障がい者・高齢者・LGBTQ・外国人の視点を活かすため、当事者の意見を聴取し施策に取り入れる。
61	総合防災訓練には市内の日本語学校等と連携し外国人や日本語ができない方への参加を呼び掛ける。
62	情報（防災、災害）メールはやさしい日本語で配信する。
63	災害時に水道以外の地下水を有効活用できるよう、地下水を日常的に活用できる設備を公園等に設置する。
64	原発事故を想定した防災計画は、現在、川崎市にある実験炉での事故を想定しているが、さらに広い範囲での事故やテロについての想定に変え、内容も具体的に、安定ヨウ素剤の備蓄や緊急時の使用方法の規程の整備などを市が主体的に進める。
65	スフィア基準にのっとた避難所運営のための準備を充実させる。
66	災害時の電源確保のため、自然エネルギーを活用できるソーラー照明器具（防災用コンセント）等の設備を公共施設や公園などに設置を進める。
（12）原発ゼロ、環境保全で持続可能なまちをつくる
67	市有施設の電力調達は、再生可能エネルギーによる電力供給を重視した電力会社を選択する。
68	化学物質（除菌・消臭剤や、合成洗剤・柔軟剤の香料など）の使用が、アレルギーや化学物質過敏症を誘発する危険があることを啓発する。
69	ごみ減量・プラスティック製品の排出削減のため、３Ｒのうち特に２Ｒ（リデュース、リユース）の推進を、市民みんなで取り組む体制の充実。
70	公共施設の入り口に傘ふり機を設置し傘用のビニール袋を使わないようにする。
71	福生市ゴミ指定収集袋について、10枚1セットにまとめるビニール袋を紙の帯などにかえる。またデザインを工夫しレジ袋として持ち歩きやすいようにする。 ※例）東京都日野市 “レジごみ袋” 1枚2役でプラごみ削減へ
72	公共施設の自動販売機で扱う飲料は、紙コップや缶などペットボトルを使用しないものにする。
73	ボトルディスペンサー付き給水機を市内に設置する。
74	地下水の安全を守るため、発がん性が指摘される有機フッ素化合物（PFAS)について、水質の調査項目にいれる。
（13）憲法を活かす、人権・平和をまもる社会を地域からつくる
75	横田基地増強反対の継続。
76	オスプレイの飛行回数が増加し、夜間の飛行も度々確認されているので、騒音被害を確認するため低周波測定装置を市内に設置し、飛行の監視も強化する。
77	航空機事故（墜落、落下物など）が起こった場合に、どう対応するべきか市民へ周知する。
78	多様な民族を認め合う異文化理解と多文化共生のまちにするため、市民への働きかけを含めた諸施策の充実。

カテゴリー: トピックス

令和5年度予算に関する要望書を市長へ提出

6月・9月議会報告&福生ネット通信83号発行

外国にルーツを持つ子どもの教育支援