福生市の施設を考えよう!市へのヒアリング報告

福生ネットの活動では、気になるテーマをみんなで考えるために市へのヒアリングなども行っています。
11月9日は、将来的な市の施設の建替えの計画と福生駅西口地区に新しく計画されている公共施設についてヒアリングをさせていただきました。福生ネット会員や福生ネットの呼びかけで参加した市民の方々合わせて9名で、福生市役所の企画財政部行政管理課長にお話を伺いました。

福生の40年後まで考えた「福生市個別施設計画」

H24年にあった痛ましい笹子トンネルの天井面崩落事故の後、公共施設のメンテナンスについて、国は自治体へも取り組みを促しました。

「福生市個別施設計画」では令和3年度から令和42年度までの40年間という長い期間の計画をたて、公共事業の長寿命化や複合化・集約化に関しての方向性をまとめています。
また、多額の費用がかかる施設計画は、壊れてから直す「事後修繕」から将来の費用を予想して予算化する「予防保全型」への転換を方針としています。

建築後30年以上の施設が3分の2!

福生市では現在、防災倉庫など小規模なものを入れ98の公共施設を持っています。
市の人口一人当たりの公共施設延べ床面積が都内26市の平均と比べ多い方です。(福生市約2.54㎡ 都内26市平均1.95㎡ふっさふっさ

福生市の施設は、建築後30年以上の建物3分の2となり、建て替えや補修を考えなければいけません。長く親しまれた施設はずっと残してほしい気持ちを持つ方も多いと思いますが、長寿命化すると今までより維持費が2倍くらい増えるなどのシュミレーションもありました。

福生市の人口は減少する!

福生市の人口予測では、
令和3年 56357人 → 令和22年48450人 → 令和42年37792人
人口減少などを考え、今後40年かけ20%くらいの削減を目標としています。推計人口からすると35%削減という案もあります。

 

公共施設再配置基本方針 

ヒアリングの様子

もくせい会館にて、お半債を伺いました。

「福生市個別施設計画」の複合化・集約化などの方針に基づき、施設の総量を減らすために、複合化や集約化を考えたのが「公共施設再配置基本方針」です。

◆福生駅前と「文化の森」周辺異拠点集約型施設、中央館機能(市内で1か所あれば充足する拠点施設を誘導する。
◆地域対象施設(図書館分館、公民館分館、地域体育館、児童館とう)は市内を4つのエリアに分け、1エリアに小学校を1校ずつ配置し、学校を核に集約・複合化を図るイメージが提案されていました。

しかし現在7つある小学校を4つに削減するのは、教育の視点からまだ検討が必要との意見もあり、中学校3校を軸にするという考え方もあるそうです。学校施設は公共施設総量の4割を占めていますので削減目標への影響が大きいですが、学校は重要な問題でもあります。現在の小学校を小規模にしても残すなどの選択肢も検討してほしいです。また南西地域は福祉センターが台風での避難所にならなかったなどの心配も参加者からでてきました。

計画では、第1期 令和3年~12年 検討の10年

第2期 13年~22年 北東地区文化の森あたりから実施(市民会館、中央図書館のあたりを文化の森と名付けてます)

今は第一期の検討の10年ですので、市民のみなさんとよく検討していきます。

「福生駅西口再開発」について

福生駅西口再開発は、地権者による民間の事業で、商業スペース、住居スペースなどができますが、その一部に、市の公共施設が入ります。市は土地は買わず建物を買うかたちにしいます。

西口計画の範囲をホワイトボードで説明してもらいました

令和5年から解体・整地・建設工事が始まります。令和8年に竣工予定です。
以下のような施設が計画されています。

◆子育て支援として、子ども広場、一時預かり、アフタースクール、送迎ステーション
◆保健センター
◆マルチスペース(大)スポーツもできる可動式の座席600~800
 マルチスペース(中)音楽、演劇、ダンス、集会など300席 音響にも配慮
 マルチスペース(小)6部屋 音楽・ダンススタジオ、学習室、展示室など
◆図書館とブックカフェ
◆住民票発行などの行政機能
◆駐車場、駐輪場など

86億円の施設整備費を使い、維持費としても年間8.5億円かかる施設は、市民の利用しやすいものでなければもったいないです。

 

ヒアリングでの参加者の意見要望など

市民活動の経験も多い参加者からは、マルチスペースの使い勝手、現在ある市民会館とのかねあい、運営の大切さ、人が集まる工夫、調理スペースの確保、環境配慮、多様な人々に使いやすい工夫などいろいろな意見が出されました。

  • 市民会館ホール、中央体育館を福生駅西口のマルチスペースで代替えするか?
    マルチスペース大(800席)は中央体育館1階のような天井高がなくバレーボールなどの球技はできない。音響的にも不十分である。マルチスペース(中300席)は音響に配慮してある。中途半端で使いずらいくないか懸念

・小金井、八王子には駅近くに大ホールがある文化的に大ホールの必要性

  • 施設の広域化(他市と協力して施設をつくる)につては、案としてはでるが、各市には考えの違いがあり実現の難しさがある
  • 人が集まり交流するのに調理できる設備が重要

壁側に調理台があり、真ん中が広く使えるなど工夫してある施設もある。

  • 多様な人の意見により、ただ箱をつくっただけでなく使いやすいものができるようにしてほしい
  • 高齢者の集まれる場所 各地区につくりたい
  • エコな視点、生物多様性の視点を大切にしてほしい
  • 人口減少というが人を呼び込むことも大事。使いやすい施設が市外にあればそちらに行く。使う人のニーズにあっているように。
  • 施設だけでなく運営も大切。そこにいる人によって使いやすさが変わる
  • 複合施設、足の問題 公共交通の検討は同時に必要な課題
  • 事業者と市民が話す場はつくれないか?
  • トイレの男女で大きさを変えるようにしてほしい
  • バリアフリー、車椅子と他の人が一緒に並べる座席。クールダウンの部屋、トイレの多様、当事者の意見がよく入った新国立競技場の例
  • 都市計画マスタープランで、小中学生の意見を聞けるしくみ、子供用アンケートがおいてるなど工夫してほしい。→まちづくり計画課では西口計画で福生校生の意見を聞いた。

最後に、福生駅西口地区再開発や、個別施設計画で、市の担当者として、市民の意見が聞きたいと言っていただきまさした。
市民のみなさんにも、たくさんの意見を届けていただきたく、福生ネットとしても市民の声を集めT届けていきます。

 

 

福生の未来を考える地域懇談会について

市役所展示の説明を受ける

市役所1階に展示された第4回地域懇談会報告説明を受けました

ヒアリングの前に市役所ロビーで展示していた第4回地域懇談会(9月にオンライン開催しし報告の展示コーナーを参加者みんなで見学しました。
地域懇談会では、福生の施設整備などで福生をどんなまちのしていきたいか、大切にしていきたいことなどを応募した参加者で話し合いました。また、市民が気軽に「あなたが将来重要になると思う公共施設に投票するコーナーももうけられていました。

市では、このように市の施設などの計画に市民の声を反映させるようにしています。
三原智子のページでも紹介ています
地域懇談会 福生のハコモノ(公共施設)を考えよう | 三原智子 (seikatsusha.me)

 

市役所展示

展示の中で「将来重要だと思う施設に投票してみよう」のコーナーでは、市役所を訪れた市民のみなさんが、気軽に丸いシールを貼って投票できるようになっていました。多くの市民のみなさんの意見を聞いた公共施設をつくっていきたいですね。三原智子のページでも紹介しています