障がい者、高齢者、妊婦、乳児のための福祉避難所
今年、福生市が障がい者の福祉避難所として協定を結んだ「あすはの会」を訪問してお話を伺いました(4月16日)
福祉避難所とは
災害発生直後は、在宅の介護が必要な高齢者や障がい者、また妊産婦や乳児も、一般の避難所に避難します。
しかし、一般の避難所での長期の生活は特に困難です。そのような方を、福祉施設などで受け入れるのが福祉避難所です。阪神淡路大震災の教訓から97年に災害救助法に位置づけられ、07年の能登半島地震で初めて開設されました。
福祉避難所は、災害や避難所の状況から、必要と判断された時に開設され、2次避難所と言われます。
高齢者
福生市では、昨年3月、介護を必要とする高齢者の受入れについて、市内の介護施設と協定を結びました。
社会福祉法人福陽会(サンシャインビラ、第2サンシャインビラ)
社会福祉法人もくせい会(ヨコタホーム)
社会福祉法人福寿会(福生ことぶき苑)
医療法人社団永進会(ユーアイビラ)
医療法人社団福豊寿会(熊川病院)
妊産婦・乳児
妊産婦・乳児は、西多摩助産師会と協定を結び、助産所での受入れ、避難所や医療救護所などへの巡回支援をしてもらいます。
今年、障がい者も
今年3月には、障がい者のための福祉避難所として、福生学園を運営する社会福祉法人あすはの会と協定を結びました。
あすはの会
明日はの会が運営する障がい者施設・福生学園(福東)敷地内に、2年前、1階が本部事務所、2階が多目的ホールや備蓄庫がある防災棟を建てました。その多目的ホールが、災害時の福祉避難所となります。一般の避難所の集団生活に適応が難しい、精神障害や自閉症などの障がい者を受け入れます。入所の定員はその介助者を含めて12名程度を予定しています。
あすはの会は、福祉避難所を地域との「共助」のひとつと捉えています。また、町会に加入し、日頃から地域とのつながりを大切にしています。学園の隣は、新しくできた防災公園です。災害時には、近隣の人が学園内を通り、素早く防災公園まで避難できるような配慮をしています。
福祉避難所の運営は市との協力により行われます。避難所利用対象者は市が判断し、必要な物資も市が提供します。もしもの時に備え、今後も市と協定先での話し合いをねてほしいと思います。