大量浪費社会からゴミゼロ社会へ「2R学習会」報告10/29

Recycle(リサイクル)よりも大切なのは
Reduce(リデュース)まず減らす
Reuse(リユース)くり返し使う  

 容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局の中井八千代さんを講師にゴミ問題についての学習会を開催しました。(さくら会館にて)中井さんは、元生活者ネットワークの区議もし、ゴミ問題ではNO-レジ袋運動や、リサイクルについての調査活動、行政との交渉など、とても積極的に活動をしています。お話を聞いて改めて2R(リデュース、リユース)を進めることが大切!と思いました

2R学習会の様子 

こうしてゴミは増え続けた ゴミ・リサイクルの歴史

1970年代 70年に戦後の高度成長の象徴「大阪万国博覧会」が開催
高度成長とともにゴミが急増していきます。
先進的な自治体で 缶、ビンのリサイクルが始まりました

1980年代 自動販売機が急増 飲料はビンから缶へ 
そして今、日本では50人に1台の自動販売機率世界一
その電気代は、原発1基分
→中井さんは「自動販売機止めよう」運動もしたそうです

80年代後半からは 多くの自治体でリサイクル
→リサイクル費用が増大していきます

1990年代 プラスチック製造量が倍増しました

1991年 バブルが崩壊してもゴミは減らない 使い捨て社会が定着した??

1995年 容器包装リサイクル法が制定される しかし・・・

1996年  法律を免罪符に小型PETボトルが解禁されてしまった
1995年には14万2110トンが2004年には約4倍になってしまった!

 

容器包装リサイクル法のここが問題

その1)リサイクル費用の86%が自治体の税金で負担されている
市町村の分別収集費用 3,056億円(平成17年度)
 分別収集に1,714億円  選別して保管するのに1,342億円
事業者に課せられる再商品化費用は 482億円(平成17年度)
事業者は使い捨ての方が儲かるのです

その2)使い捨てのライフスタイルが定着する
大学生に聞きました、1日1本PETボトル飲料を買うのはあたり前
あるお母さん「うちの子は毎日PETボトル持って帰ってくるのよね」

海外の市役所や公共施設では、PETボトル調達が禁止されているところもあるのに
★アメリカはロサンゼルスやサンフランシスコなど60の自治体 
★カナダ、イタリア、イギリスも
★オーストラリアのバンダヌーンは、条例で自治体内での販売が禁止

市民案をつくりました
●生産者に最後まで責任を持ってもらうのが一番有効な方法です
 *生産者は使用後のリサイクルまでを考えて製品をつくるようになります。リサイクルしやすい素材選択や製品選択をします。

例 PETボトルは、素材を統一しているのでリサイクルしやすい。   ビン 酒ビンなど商品の差別化にいろいろな形や色などです。これではリユースできません。ワンウェイビンはCO2排出が一番多いのです。

*回収も事業者が責任を持つ
 某大手スーパーでは、店頭でPETを回収、回収械内で粉砕し、収集を効率よく行っている例が注目されました。やればできる! 

 ●リサイクル優先から、リデュース、リユース優先のシステムへ
①レジ袋は有料化→払うとなるとマイバック持参が増えるそうです
②Rマークをリユースマークとして制度化
③学校給食でリユースビンを普及させる→環境教育になる 配達・回収がセットできる循環のしくみが既にある
④官公庁の会議などではリユースビン入り飲料を積極的に使う

 ●事業者、消費者、行政は協力して環境負荷と費用の無駄をなくす 

3Rは知っている人が増えたようですが、2Rが大切なのは、まだまだ知られていないようです。リサイクルするからいいと思っている人が多いのかもしれません。中井さんたちは、環境問題に意識がない人への調査なども行い、市民案を作成しました。この市民案が実現するように、私たちも活動を続けていきたいと思います。

講師の中井八千代さん

 

 2Rを推進して循環型会をつくる運動

容器包装リサイクル法の本格的な見直し論議が始まり、来年度には改正の見通しです。市民の望む改正の実現を目指して、市や町から国への意見書提出しようという全国的な運動が始まっています。国へ意見書提出を求める請願・陳情活動に一緒に取り組みましょう! 

市町村はゴミ処理の当事者です。自分の住む市や町にリサイクルのことをもっと考えてもらいたいと思います。