知っていますか?【遺伝仕組み替え食品】本当のこと

2013年9月13日 00時17分 | カテゴリー: 環境・エネルギー・ゴミ, 食の安全・農業・地産地消

 スーパーの棚で、豆腐などに「大豆 遺伝仕組みかえでない」という表示があるのを見たことがありますか?遺伝仕組み替えは、なんとなく気持ち悪いと思う人や、逆に栄養が強化されていると思う人もいるようです。

 原発が、福島第一原発の大事故が起こる前、ほとんどその危険性が、テレビなどで報道されることがなかったように、遺伝仕組み替えの危険性は、マスコミで取り上げられていません。手遅れになる前に、遺伝子組み換え作物の危険性を広く知ってもらいたいと学習会を開催しました。 

講演会 6月28日 さくら会館にて 主催:生活クラブ運動グループ地域協議会(福生ネット、生活クラブまちにしたま)

講師の白井和宏氏1957年横浜生まれ。中央大学法学部卒。英国ブラッドフォード大学大学院ヨーロッパ政治研究修士課程修了。現在は、生活クラブ・スピリッツ株式会社代表取締役専務。 1990年代後半、日本に遺伝子組換え食品が輸入され始めた時期から、遺伝子組み換え作物の生産やトレーサビリティ、食品表示についての現地調査のため、アメリカ、オーストラリア、中国、アルゼンチン、インド、イギリス、ベルギー、イタリア等を視察。 訳書に訳書 アンディ―リーズ『遺伝子組み換え食品の真実(白水社)』、A・キンプレル『それでも遺伝子組み換え食品を食べますか?』(筑摩書房)、D・ウォール『緑の政治ガイドブック』(ちくま新書)、著書に『家族に伝える牛肉問題』(光文社)など。

 「知っていますか?遺伝子組み換え食品本当のこと」 講演会から

 原題「みんなモルモット?」の映画の衝撃
 フランスのカーン大学が、2年間、ラットに遺伝仕組み替え(GM)トウモロコシを含んだエサを食べさせる実験をしました。ドキュメンタリー映画「世界が食べられなくなる日」は、日本でも上映されています。原題は「みんなモルモット?」です。GMエサを食べたラットの、がん細胞が大きく増殖した映像が衝撃的です。実験にかかった4億円の資金は、遺伝仕組み替え開発企業とは関係のない、中立の立場のEUの社会党系の財団からでています。

 遺伝子組み換え作物とは?
 ●除草剤に強いバクテリアの遺伝子が組み込まれていて、除草剤をまいても枯れません。(大豆、菜種など)
 ●土壌菌の一種bt菌の遺伝子を組み込んであり、害虫が食べたら死んでしまう毒性を持っています。(トウモロコシなど)
現在、流通している遺伝子組み換え作物は、主にこの二つの性質を持っています。手間を掛けずに栽培できるという目的のための遺伝仕組み換え作物です。

 残留農薬の問題も深刻
白井氏は、「遺伝子組み換え=毒物依存性作物」といいます。GM作物は、大量に農薬を使用するため、作物の残留農薬も大きな問題です。カナダでは、血液から農薬の成分が検出されたとの報告があります。

 知らずに世界一食べている日本
 日本人は世界一、遺伝仕組み組み換え作物を食べています。「日本人は世界で一番モルモット?」かもしれません。とくに、大豆やトウモロコシをほとんど輸入に頼り、その輸入作物は9割近くが遺伝子組み換え作物です。大豆は年間輸入量3~400万トン、トウモロコシは約1600万トンです。日本の米の生産量の800万トンと比べると、その量の多さがわかります。

 今の食品表示では見分けがつかない
 大豆やトウモロコシは様々な菓子や加工食品の原料、家畜の餌に使われていますが、抜け穴だらけの食品表示法では見分けがつかず、私たちは知らないうちに遺伝子組み換え食品を食べています。

 今までの品種改良と実質的に同質?
 遺伝子は、相互に影響しあい複雑な働きをしているというのが最新の常識で、遺伝子組み換えにより思いもよらない毒性やアレルギーの原因物質などが生成されることは、充分に考えられます。
 しかし、遺伝仕組み換え作物の開発企業は、今までの品種改良と同質と主張し、簡単な安全性のテストしかしていません。ラットでの実験は3ヶ月程度でした。植物にバクテリアの遺伝子を組み込んで、従来の品種改良と同質とは思えません。
 開発企業は、カーン大学の実験を批判していますが、自分たちも2年間以上かけて、もっと大規模に、公開で実験を行えばよいのです。お金はたくさんあるのですから。

 枯れない雑草、死なない害虫の増加
人間に都合のいい性質をもった遺伝子組み換え作物ですが、そんなに人間の都合よくはいかないようです。遺伝子組み換え作物は、除草剤に強いのですが、除草剤に強いスーパー雑草が出てきてしまい、ますます農薬の使用量が増えています。また、害虫を殺す毒性を持つ作物の農地には、毒性に強いスーパー害虫が表れています。
 しかし、開発企業は、より強力な遺伝子組み換え作物を開発しています。除草剤が1種類ではたりないので、2種類に耐えるものが開発されています。ますます除草剤の毒性が増すでしょう。殺虫性をもつトウモロコシでは、更に殺虫性が強化さたものが開発されました。 

遺伝子汚染が進行
 
花粉の飛散、輸送中に種がこぼれるなどで、在来種との交雑による遺伝子汚染も報告されています。日本では、遺伝子組み換え菜種と交雑した菜の花が、輸送途中の道路脇などで自生しているのが発見されました。市民団体が調査しました。自然界に広がれば、人間のコントロールは不可能です。

 エスカレートする遺伝組み換え
 「遺伝仕組み換え鮭」というのが、もうすぐ食卓に上りそうです。2倍のスピードで大きくなる鮭です。
 ブラジルでは「遺伝仕組み換え蚊」を放出してしまっています。テング熱対策で、繁殖力のない雄の「遺伝子組み換え蚊」を自然界に放ち、蚊の駆除をしようとしています。本当にこんなことをしていいのでしょうか?

 安全性審査が甘いのは何故?
 
除草剤の製造企業が、遺伝子組み換え作物を開発し、種子と除草剤とセット販売で莫大な利益を得ています。遺伝子組み換えの開発企業はアメリカを中心とした4社ほどの多国籍巨大企業で、たいへんな資金力を持ち、行政やマスコミ、国際機関に影響を与えることができます。
 アメリカでは、天下りでなく「回転ドア」といって、企業と行政をいったりきたりする人がいます。例えば。開発企業のモンサント社の副社長が、安全性を審査する側の食品衛生局上級顧に就任したりしています。
 多国籍企業が食を支配し、企業だけが儲かる仕組みができています。

 WTOからTPPへ
 白井氏は1999年に、シアトルで行われたWTO第4回閣僚会議で、WTOに対する反対運動がとても盛り上がったときに、反対運動に参加したそうです。世界的に貿易のルールをなくし、多国籍企業が自由に貿易できるような世界をつくるのがWTOの目的でした。しかし、簡単にうまくいかなかったので、部分的に実現しようとしているのがTPPです。TPPにより、米国基準が強制され、日本の食が破壊される心配があります。

 日本でも始まっている
 遺伝子組み換え替え開発企業は、日本各地の大学や研究機関と組み、遺伝子組み換え作物の試験栽培を実施しています。甘い管理の栽培圃場での周辺環境の遺伝子汚染が懸念されます。
 モンサント社(アメリカ)、ダウケミカル社(アメリカ)、デュポン社(アメリカ)、シンジェンタ社(スイス)、バイエルクロップサイエンス社(ドイツ)が、日本に進出しています。これらの多国籍企業は開発途上国で、住民の生活を破壊するような開発を進めています。利益第一の外国企業が、日本の自然を大切にするとは思えません。

 一番の被害者は子ども
 子どもは、影響を受けやすく、子どものうちからGMをたくさん食べているとどうなるか?健康への影響がたいへん心配です。

学習会の様子

GM食品の現状
 GMO食品を選ばないことで市場にNO!のメッセージが送れます。家族の健康リスクも減らせます。しかし、選ぶのも難しい現状です。日本で販売が許可されているものは8種類です。
 ●大豆・・・消費量の7割が油の原料、醤油、添加物
 ●トウモロコシ・・・家畜の餌、コーンスターチ、デンプン、果糖ブドウ糖液糖、調味料
 ●菜種、綿実・・・油の原料
 ●アルファルファ・・・ごく少量が資料として輸入されている
 ●パパイヤ・・・国内で流通してる
 ●テンサイ(さとう大根)・・・現在は輸入ゼロ、TPP加入で入ってくる恐れ
 ●じゃがいも・・・現在は流通していないが、わずかながら海外で生産されている
  加工後に組み替えられたDNAやたんぱく質が残っているものみが表示を義務づけられています。味噌、コーンスターチなどは表示義務がありますが、油や醤油、果糖ブドウ糖液糖、調味料、添加物などは表示の義務がないので、GMかどうかわからりません。